| 第10回アトピー座談会 |
| 「アトピー性皮膚炎の住環境について」 |
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出席者
森田皮フ科クリニック院長 森田 茂
皮フ科森田クリニック院長 寺西好治
皮フ科森田クリニック医師 安藤葉子
森田皮フ科クリニック婦長 横山正子(司会)
皮フ科森田クリニック婦長 日置美幸
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【要約】
住環境のうち建物については建材・壁紙などの質を考え、アレルギーを起こさないようなものを選びましょう。また暮らし方では室内温度・湿度の調整と室内の換気と清掃が重要です。水にも気をつけましょう。
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| (司会)本日はアトピー性皮膚炎と住環境についてお話を伺いたいと思います。先回の座談会で食餌性アレルギーがあるのは概ね2歳前後までで、それ以後はハウスダストやダニ・カビ等の環境因子が多くなるとお聞きしましたが、まず好ましい住環境についていかがでしょうか。 |
| (森田)好ましい住環境というとまず住宅そのものと、暮らし方について分けて考えた方が話し易いと思いますが。 |
| (寺西)住宅そのものというと現実的には少し難しいとは思いますが、壁紙とその接着剤・住宅建材のホルマリン等有害化学物質に注意することが大切です。壁紙と接着剤については最近かなりアレルギーが起きにくい良いものが出ていますし、壁紙の張替えだけなら業者に頼んでもさほど高くはないようです。最近の建材はこういう点も考慮してアレルギーフリーの材料を盛んに宣伝しています。ただこれはこれで非常に良い傾向なのですが、一方輸入木材等の中に居る虫卵の消毒が充分ではなく、シロアリやハネアリが増えて被害が出るという問題も抱えています。ハウスダスト・ダニ・カビについては暮らし方の問題になりますが、家の中の換気をよくすること、特に空気の流れが悪くなるキッチン・バスルーム・トイレ・洗濯場・押入れの強制換気も取り入れた換気計画をたてるといいと思います。 |
| (森田)この事を示す一例として、都市部と農村部でアトピー性皮膚炎の発症率を比較した研究がありますが圧倒的に都市部で発症率が高く、これはマンションなどの高機密住宅が原因といわれています。これを逆の意味で証明しているデータに前に農村だった地域が急激な都市化で高機密住宅が増えるとともに、アトピー性皮膚炎の発症率が高くなったというデータもあります。いかに換気等の暮らし方が大事かわかりますね。 |
| (安藤)暮らし方から住環境を考えるというのはなかなか困難な点も多いかとは思いますが、温度や湿度を調整するために夏のエアコンの使用は好ましいと思います。部屋の最適温度28℃、最適湿度50〜60%と言われていますが、アトピー性皮膚炎の患者さんでは暑くなると痒くなるので、もう少し温度は低い方が楽かも知れませんね。冬には逆に暖房で更に乾燥してきますので、加湿器を使用して最適温度18℃最適湿度50〜60%くらいを目安にするといいと思います。 |
| (寺西)室内の温湿度を好ましい状態にすると共に、室内環境で重要なダニ・ホコリ・カビ対策を考えるといいと思います。これらの抗原に対してはやはり換気と掃除が重要で、また防ダニ・防カビ加工した壁紙・カーペット・畳も市販されています。 |
| (司会)これらの原因に対して、これといった方法はありますか。 |
| (森田)ホコリに対しては掃除が大切ですが、ヘパフィルターを使用した掃除機や排気の少ない掃除機で1部屋20〜30分かけるのが理想だと言われています。きっちりすればこれでホコリと同時にダニも減少するわけです。布団・ぬいぐるみなども原因として重要ですが、天気の良い日に干したりはたいたり1年に1回洗うのもいいでしょう。またカビはタンスの裏や結露付近に発生することが多いので、防カビ加工の壁紙の使用や家具の配置に気をつけ、部屋の換気に注意することだと思います。 |
| (寺西)これとは別に飲料水としての水道水には塩素が含まれており浄水器の使用は否定しませんが、浄水器内の細菌増殖などきちんとメンテナンスができるかどうかの問題もあり積極的には勧めていません。 |
| (司会)今日は好ましい住環境についてそれぞれ先生方のお話を伺う機会を得ましてありがとうございました。次回以降2回に渡りアトピー性皮膚炎のスキンケアに最新のトピックスを交えてお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。 |
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