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| 第13話 海水浴のこと H19.8.1 |
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日本のあちらこちらでは7月1日にプール開き・海開きが宣言されます。今年はその後梅雨空と真夏の暑さが交互に訪れ、大雨に見舞われることもあり毎日の気温差が5度以上になったり、また汗と夏の日差しと湿っぽさとが鬱陶しく、不快指数がピークに達しています。でも梅雨が明ければ、さあ海へ!プールへ!(待ち遠しいほど喜びもひとしおです。)
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夏休みになると海へ山へリゾートに出かけます。昔から海派と山派に分かれます(犬派か猫派かというような)が、私は元来海好きの親の影響もあり、幼児期から海派として過ごしていました。海では水浴び・砂遊び・ボート遊び・兄の魚釣りの助手・ゴカイ採り・貝殻とり、貝で足を切ったり、砂で足が汚れたり、藻がからまったり、街中ではできないことを経験した子供時代のいい思い出です。大人になってからはスキューバダイヴィング・ヨットなどのマリンスポーツとはまったく無縁で、ひたすら潮風を吸う、海面の輝きを見る、波の音を聞く静かな海を過ごしていました。そのうえ最近は山歩きが好きになってきましたが、山を征服することより木々の間を歩き、たどり着いた先の川岸での水の音、川面の輝き、涼風を肌に感じることのほうがお気に入りなので潜在的海派ですね。
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診療所にはそろそろ日焼けで痛いという若い人がいらっしゃいます。大腿部・背中・肩が真っ赤になり熱感があります。熱傷1度に相当しますがなお翌日には水疱ができるので熱傷2度の症状へ発展します。砂浜で眠ってしまった・日焼け止めをぬらずに遊びに夢中だった・しまった!という方が多いです。治療は熱傷に準ずるので冷却しステロイドを外用しますが、まずは痛いのがいやですね。将来海水浴後色素班(光線性花弁状色素班)となりますから注意しましょう。
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海は− 寄せては返す波の形の変化、決まった形がない、時の流れとともにうつろう実体の無いものー この「海の変容」こそが海派の心を魅了するのです。山派が歴然とした形のあるものを征服する喜びに魅了されるのと対照的です。海を見るとまた海を感じると心の平静が訪れると同時に心の不安定を反映するのです。潮風に身をまかせ、船上に体を横たわらせ、波の揺らぎを感じ取れば時のたつのをわすれてしまいます。ミネラル成分の多い空気と海水を浴びるだけでも体と心がリフレッシュ。このごろよく耳にするタラソセラピー−ミネラルを十分吸収するために砂浜の泥パック・海藻パックをします。こころも潤いそうです。ただ注意すべきは日差しの強さ。透明な空気・砂浜と海面の照り返しで日差しは街中の2倍3倍になります。日陰を作る・日焼け止めを適宜塗る・そして海の空気を体中に吸い込めばケアは十分です。
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船上の舞踏会
ジェームズ・ティソ
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リゾートとしての海水浴はやはり19世紀末経済が豊かになってきてからのこと。
映画「ヴェニスに死す」(トーマス・マン)では少年がホテルのプライベートビーチで海水浴をしてふざけあっています。
主人公の教授は本を読みながら少年の姿を探すのです。やや退廃的な雰囲気。
ティソの「船上の舞踏会」では海の上もしくは川をたゆたう船の上で着飾った男女が
水面を見つめたり風を顔に受けたりしていますが海水浴とは遠い世界。
・・・・海は、船は、川は、いろいろな思惑をうみだすようでもありますね。
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